会長あいさつ

社長

4代目ミスタータイガース掛布さんの
ファンの会長です。



 わが国の下水道処理人口普及率は、令和元年度末で79.7%となり、下水道管きょ総延長は48万kmを超えています。雨天時浸入水対策の歴史は、分流式下水処理場の雨天時流入量の増加に対して、昭和46年当時の建設省から『下水道の維持管理の必要性について』問題提起がなされたことが始まりでした。それから8年後の昭和54年、マンホール内に流量計を仮設し、晴天日と雨天日の比較により『絞り込み』を行う流量調査による雨天時浸入水対策技術が確立され、今日に至っています。
 しかしながら、バブル崩壊後の景気低迷、少子高齢化などの社会情勢の変化とともに『効率化』『低価格化』『迅速化』などが求められ、下水道業界内でも『スクリーニング技術』が求められるようになりました。
 当研究会では、雨天時浸入水対策の主目的である不良度の高いエリアの抽出、対策の順位付けを低価格(従来の流量調査の約1/4)で実施するため『スクリーニング技術』の策定を目的とし発足いたしました。スクリーニング技術以外の目的で定点カメラとして継続的に観察したいなどのご要望もあろうかと思います。目的に応じた成果品をご提供させていただきますので当研究会までご相談ください。(当研究会技術資料に使用事例紹介があります。)
 最後になりますが、当研究会の技術はあくまでも『スクリーニング技術』であり、従来の流量調査や水位調査に代わるものでも否定するものでもありません。雨天時浸入水対策における対策工事前後の『効果検証』を第三者に明示する必要がある場合(国庫補助金を使用した管路の包括管理や議会説明等)には、従来の流量調査が必要となります。
 当研究会の理念である「画像スクリーニング技術による下水道管路の不明水対策に寄与し、本技術の普及、技術の向上、発展」に向けて、皆様のご期待に添えるよう精一杯精進してまいりますので、ご指導ご鞭撻を賜りたくお願い申し上げます。

 


2021年4月9日
画像スクリーニング技術研究会
会長 中島 宏記